IP電話を活用しよう マレーシアロングステイヤーと助走中の予備軍に贈る

通信

 マレーシアで、日本からの国際電話を受けるとどうなるかご存知でしょうか?

 日本の携帯電話SIMでローミングしていた場合、受信側に1分間あたり80円とかの通話料金がかかってきます。

 受信側ですので、自分ではコントロールできませんから、何らかの手段を講じないと、ものすごく高い料金が請求されることになります。

 マレーシアの携帯SIMを持っていて、そちらにかかってきた場合も、残念ながら、受信側にも料金がかかるようです。(筆者は経験していませんので、実のところはわかりませんが、複数の日本人ロングステイヤーから、マレーシアの携帯番号に日本から国際電話をかけてこられても課金されると言っておられます。SIMの会社や契約プランによって変わる場合もありますから一概には言えませんが、、、)

 筆者は、転送設定と、IP電話を組み合わせてこのリスクを回避しています。

IP電話

 ここでいうIP電話とは、インターネットを使って、スマホのアプリで会話できるというタイプを指しています。自宅のインターネットで、光電話などというIP電話もありますが、ここでは、スマホ上のアプリで使えるものに限定します。

 スマホIP電話で検索すると、非常に多くの情報が得られますので、一度検索してみてください。

 IP電話を広い意味で捉えると、その範疇には、Line電話や、Skypeといった、電話番号ではなく、それぞれのアプリ上のIDでつながるものもありますが、ここでは、一般的に、電話番号が付与されるタイプのIP電話アプリに限定します。

どのIP電話を選ぶべきか

 マレーシアでロングステイすることを前提に考えると、現時点では、「ブラステル」というサービス一択です。

 理由は、唯一、ブラステルだけが0120番号に電話をかけることができるからです(2019年7月現在)。

 0120番号への電話が何故必要かというと、おもに、キャッシュカードやクレジットカードのリアクチベーション(再開)のためです。

 海外でカードを使っていると、カード会社側でなにか怪しい(スキミング被害などを想定)ということで、カードの一時停止をかけてくる場合があります。

 その場合、カード会社なり、銀行なりに電話して、本人であることを確認してもらった上で、カードを再開してもらわないと使えません。

 このとき、非常の多いケースとして、0120番号にかけるようになっています。もちろん、0120番号以外に、固定電話番号が指定されていれば、かけられますが、0120番号しか示されていない場合(または、調べるのが困難な場合)は、かけることができません。

 こういうときに、ブラステルは、0120にかけることができるので重宝します。

 ブラステルのアプリには、かなり悪評価があるようですが、筆者は今まで特に大きなトラブルなく使えています。

 なお、ブラステルは、0120にかけることはできますが、SMSの機能はありません。

 誤解のないように申しますが、ブラステルを特に推奨しているわけではありません。IP電話であれば、他のサービスでも、日本からの国際電話着信料金を回避できます。IP電話サービスを選ぶ一つの物差しとして0120にかけられる点を取り上げているのであって、0120にかける必要のない人はあえてブラステルを選ぶ必要はありません。

実際の使用例 旅行者・助走中予備軍の視点

 ブラステルや他のIP電話の導入については、省略させていただきます。050で始まる電話番号が取得できて、携帯のアプリで着信できればOKです。ちなみに、下記にブラステルのサイトを貼り付けておきます。

 ブラステル : http://www.brastel.co.jp/Pages/jpn/home/

 050-1234-567Xなどという番号が取得できて、スマホで着信できる状態まで持ってこれれば、あとはかんたんです。

 日本で使っている携帯電話の転送設定を使って、このIP電話番号に転送するように設定すればOKです。

 転送設定は、携帯通信会社やプランによってできるできないややり方が変わります。

NTTドコモ : https://www.nttdocomo.co.jp/service/transfer/

ソフトバンク : https://www.softbank.jp/support/faq/view/10112

AU : https://www.au.com/mobile/service/tensou/

 MVNOの場合、上位MNOの提供しているサービスを継承しているケースが多いようですが、必ず、MVNOのHPなどで確認してください。

 私が日本で使っているIIJMIOの場合 : https://www.iijmio.jp/hdd/miofone/voiceopt.jsp

 上記のような方法で、050から始まるIP電話に対して転送を設定しておくと、日本のSIMが入った携帯電話の状態の如何にかかわらず、IP電話にかかってくるようになります。

 すなわち、海外に行くときには、下記の準備をすればいいのです。

  1. IP電話番号を取得し、050で始まるIP電話番号で着信ができるようにする。
  2. 携帯電話(ほかに固定電話でも)から、IP電話に転送設定する。
  3. 海外で現地SIMを携帯に挿入し、インターネットが利用できるデータプランに加入する。(常にWifi が使えるなら現地SIMさえもいらない場合があります)

 こうすると、日本から、日本の携帯や、固定電話にかかってきても、IP電話に転送されるので、逃さず着信できるとともに、電話をかけた方にも、着信した方にも、馬鹿高い国際電話料金はかかりません。

 旅行など、一時的に海外に行く場合、関係者にいちいち連絡先などを触れ回るよりも、転送設定にしておいたほうが楽ではないでしょうか?

マレーシアロングステイヤーの視点

 ほとんどの時間をマレーシアで過ごす方にとっては、IP電話の番号をメイン番号として知人にお伝えしておく方法がいいのではないでしょうか?

 日本の電話番号(固定or携帯)をどうしてもキープして置かなければならないという理由がなければ、IP電話一本に絞って、日本の電話番号を維持するのに必要な最低料金でさえも節約が可能です。

 ブラステルのIP電話は、相手方に番号通知される使用になっていますから、主要な連絡先に対して電話して、その番号を連絡先に記録していただくのも一つの手です。(日本にまだいるときからIP電話への転送設定を使って着信し、返事をIP電話からかけ、ひとことIP電話の件を申し添えるようにしておけば、自然とIP電話番号が広まります。)

 IP電話の場合、SMSが使えないという他にも弱点があり、110番や119番の緊急通報ができません。ですので、日本に一時帰国しているときは、何らかの連絡方法を用意しておく必要があります。(日本一時帰国時の緊急通報対応については、別途検討とします。)

 日本にいない間は、そもそも、110番や119番にかけることがないので考慮する必要はありません。

 

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