MM2Hエージェントである、Step1の中村さんが情報を掲載なさっています。
中村さんの見解では、「マレーシアと言う国は発表後を行った後に世論の反応次第では即撤回・修正される事も多々ある上に現政権の行方次第では更なる変更発表が行われる可能性もございますので、、、、」とした上で、現在の政局についてもコメントなさっております。
MM2Hホルダーで、将来のロングステイを夢見ている筆者としては、制度の行方は気になるところです。
産業界からの反発
The Malaysian Institute of Estate Agentsマレーシア不動産業者協会(MIEA)から、「新制度の適用を2022年12月まで延期」という意見が出されました。
MM2Hの厳格化(高額化)の方向性はある程度理解できるところではありますが、今回の改定は、あまりにもジャンプしすぎです。
月収4万リンギで、流動資産150万リンギを持ち、そのうち100万リンギを定期預金という条件は、マレーシアの価値を高く見積りすぎではないかと思います。
不動産業界が懸念する通りになるでしょうね。そうでなくても、コロナウイルスパンデミックで引き上げが増えているのに、このような厳しい条件を課すと、建て過ぎたコンドミニアムがますます売れない貸せないになるでしょう。
今後、マレーシア国内世論が、MM2H厳格化を阻止する方向で動いてくれれば嬉しいのですが、、、、
MM2Hはマレーシア政府の重要事項?
MM2Hの制度について、単純に考えると下記のような可能性が上げられます。
- このまま条件が厳格化される。既存MM2H保有者についても次の更新から新条件適用
- 新規申請条件は厳格化されるが、既存MM2H保有者の更新条件は従来どおり
- 条件再見直し
- 既存条件に戻る
MM2Hが、今までのような条件で継続してくれることを期待したいところではありますが、コロナウイルスパンデミックのまっただ中で、政局が不安定な状況ですから、MM2Hがマレーシア政府にとっての重要事項であるかと言うと、筆者は疑問に思います。少なくとも、政局を左右するような重要事項であるとは思えません。
将来、緩和されることがあるかもしれませんが、一旦発表してしまったら、そのままいってしまうのではないか、制度再見直しをする余裕はないのではないかという気もします。
今回の制度改定やその発表は、内務省主体で行われており、、観光省はあまり関与できていないらしいと言う噂を耳にしました。(筆者は真偽の程は直接確認できておりませんが、マレーシアロングステイヤーが知り合いの観光省高官に連絡したところ、そのような話だったそうです)
政治的な思惑が臭うような気がしており、どう転ぶかわからない面もありますので、どんでん返しを期待したいところではあります。
オルタナティブプラン
今の段階で、マレーシアロングステイを諦めるのはまだ早いと思いますが、これを機会に、代替案を考える人が多いのではないでしょうか?
S-MM2H
S-MM2H(サラワクMM2H)はサラワク州政府発行です。サラワク州はマレーシアの中でも独立性の強い州で、マレーシア統合のときに、”在留資格を独自に交付できる権利”を有するものとなっています。ですから、半島側からサラワク州へ行く際には、入境審査がありパスポートが必要です。
1.申請条件(抜粋50歳以上)
*資産証明:RM30万(夫婦)RM15万(単身)
*収入証明:RM 1万(夫婦)RM7000(単身)
*定期預金:RM30万(夫婦)RM15万(単身)
*滞在義務:年間15日以上サラワク州内に滞在する事
15日間のサラワク州内滞在義務があるものの、それ以外はマレーシア国内どこでも滞在可能ということなので、まあ、選択肢とはあるかもしれません。
ただし、申請条件が本家MM2Hとは大違いで、その上、マレーシア全土に滞在できるとあっては、どうにもバランスが取れませんから、西マレーシア(半島側)への滞在について、今後制限される可能性がないとは言えません。
マレーシア以外
真っ先に思いつくのは、お隣タイのリタイアメントビザ取得です。
300万バーツの預金が必要ですが、日本円でおよそ1000万円で、1年後には、半額まで引き出すことが可能(入国日から1年経過した時点で引き落としは可能。引き落とし目的は、治療費の支払い、コンドミニアム購入、航空券購入、子供の学費支払いなど、タイ王国国内で発生する支払いのみ)
マレーシアの再開MM2Hでは、日本円で2600万円もの預金が必要なわけですから、タイを考える人も多くなるでしょう。
MM2Hの動向次第
現時点で、動くのは、時期尚早かとは思います。MM2Hがどうなるかわからない面もあるので、しばらくは様子見です。
一方で、いろいろな選択肢について検討しておくことも重要かなと思います。
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